10 題目:ジョーの家

1988年春、待望の後輩達が入ってきた。
後輩達を入れるかどうかについては、
副部長だった村山くん(初代)宅で論議した上、
決を採った。

我々は自分達で創ったサークルなのでサークルがつぶれようが衰退しようが自己責任の範囲である。
しかし、後輩達が入ってきたらそうはいかない。
後輩達の貴重な大学生活がかかっている。
絶対にこのサークルはつぶせない、
後輩達にローランギャロに入って良かったと思ってもらえるようにならなくては、
と心新たにした。

我々初代の多くは自宅生。
それまでサークルの打合せやボールの保管は、持ち回りでそれぞれの家でやっていた。

と、そこへ入ってきた一人暮らしの新入生、城崎くん(2代)。
我々は彼の住むハナブサビルに早速、ボールやサークル関係の備品を運び込んだ。
そもそもその人柄から、後輩達の多くが男女を問わず彼の家に集まっていたのだが、
そこに我々も乗り込んだ。彼の家はまさに部室と化したのである。
以後、練習スケジュール、合宿計画、学際の準備、等など、
サークル運営に関わる意思決定も彼の家で行なわれた。

特に後輩たちは、
彼が持っていた当時の最新家庭用テレビゲーム「ファミリーコンピュータ」を使い、
テニスゲームに明け暮れていた。
素人集団だったローランギャロも、このゲームの中では強かった。
当時、連盟でファミコンテニス大会をやれば、ローランギャロは絶対に優勝していたと思う。
テレビゲームとは言え、実際のゲームの組み立てにも良い練習になった。

しかし、欠点もあった。
テレビゲームの中でスマッシュを打つ時にはボールの"影"に合わせるとうまく打てる。
そう、実際のテニスでもローランギャロはボールの影に合わせてスマッシュを打ち始めた。

兎にも角にも、いつも誰かが城崎くんの家"ジョーの家"にいた。
本人がいなくても誰かがいた。
ジョーの家が、創世記のローランギャロに果たした役割は計り知れない程大きい。
それと引き換えに、彼が失ったプライベートな時間はもっと大きい。
そう、ローランギャロの創世記は、ある一人のメンバーの犠牲の上に成り立っていたのだ。
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  by rg20aniv | 2006-10-01 10:00 | ローラン創世記

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